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【観光業界リーダー年頭所感】東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役社長 喜㔟陽一 氏

謹んで新春のお慶びを申し上げます。

平素よりJR東日本グループに対し、格別のご理解とご高配を賜り篤く御礼を申し上げます。

私たちは、社会・経営環境が大きく変わる今こそ私たちが大きく変わることができるときだと捉え、失敗を恐れず勇気をもって翔び立つという強い決意を込め、2025年7月にグループ経営ビジョン「勇翔2034」を始動させました。「究極の安全」の追求は、変わらぬ経営のトッププライオリティです。そして、グループ社員一人ひとりが「新しい時代構築」の「主役」であること、技術によって安全やサービスを革新する「技術サービス企業グループ」であることを継承しながら、お客さまや地域の皆さまとの幅広いリアルな接点を持つ鉄道を中心としたモビリティと生活ソリューションの二軸に、進化するSuicaのデジタルプラットフォームを掛け合わせ、JR東日本グループだからこそできるビジネスモデルを創造し、成長をさらに大きくスケールアップしていきます。

昨年は、モビリティ事業として初めての中長期戦略「PRIDE & INTEGRITY」を発表、中央線快速・青梅線ではグリーン車サービスを導入。生活ソリューションでは、TAKANAWA GATEWAY CITYのまちびらきに加え、不動産回転ビジネスを加速させるため、グループの開発・賃貸等事業をJR東日本不動産株式会社に集約。Suicaの進化では、インバウンドのお客さまに向けたWelcome Suicaのモバイル化、上越新幹線での顔認証による「ウォークスルー改札」の実証実験など、大きな施策を実現しました。

また、次期東北新幹線となるE10系や新たな夜行列車の開発、東北・上越新幹線の終電繰り上げによる作業時間の拡大や首都圏での鉄道メンテナンス工事の昼間時間帯へのシフトなどの働き方改革、2026年3月28日にグランドオープンするTAKANAWA GATEWAY CITYとOIMACHI TRACKSを中心とした「広域品川圏」造成、列車荷物輸送「はこビュン」での荷物専用新幹線の運行、「Suica renaissance」第2弾、第3弾として、利用上限額2万円と事前チャージというこれまでの当たり前を乗り越えてコード決済の導入や「ご当地Suica」の創出など、次の飛躍に向けた新たな施策を打ち出し、グループの経営のモードを本格攻勢に転じさせた1年となりました。

一方で、走行中の新幹線の列車分離や車両の故障など、お客さまに多大なご迷惑・ご心配をおかけする事故・事象や、グループ内においてガバナンスの在り方が大きく問われる不正行為や不祥事を発生させました。この間の厳しい反省点や教訓を踏まえ、お客さまの視点から「安全」を捉えなおし、「安心」をお届けするべく、「グループ安全計画2028」に基づく安全対策をグループを挙げて推進してまいります。また、グループガバナンスの改善と強化のため、外部有識者を招いた委員会を設置しました。当社グループ全体の内部統制の仕組み全般に関する委員会からの報告書の内容を受け、 具体的な改善・強化策を速やかに策定し、実行に移してまいります。

本年は、「勇翔2034」が描く「新しい時代」に向けて、本格的に飛躍する一年としてまいります。3月14日には、消費税率の改定や鉄道駅バリアフリー料金の導入を除き、会社発足以来初めて運賃を改定します。これは、当社の経営努力を前提に、鉄道事業をサステナブルに次代につなげていくために実施するものです。ご負担をおかけするお客さまにこれまで以上に安心・感動していただけるサービスをお届けするべく、安全性やサービス品質のさらなる向上に努めてまいります。

また、「勇翔2034」推進の両輪となる、人事・賃金制度の抜本的改正と、本部・支社を廃止し、36の事業本部をエリア経営の基本的単位とする組織の再編を予定しています。これにより、スピーディーにきめ細かくお客さまや地域のご意見やご要望にお応えするとともに、社員の果敢なチャレンジをサポートすることで、社員が今まで以上に働きがいや成長を実感できるようにしてまいります。

本年も、弊社グループへの変わらぬご理解とご高配をお願い申し上げます。末筆ながら、皆さまのますますのご隆盛をお祈り申し上げます。

年頭所感

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