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「週末大量観光」からの脱却

各自治体で県内客の誘客を促進するキャンペーンが実施され、地元客が戻ってきています。政府のGo Toキャンペーンもスキームが見えてきました。観光依存度の高い地方経済の活性化という目的に加え、数カ月も巣ごもりしてしまった国民に安心感を与え、旅の楽しさを再認識していただくためにも、この間、より多くの方々に外の空気のおいしさを実感してもらいたいと願っています。

しかし、人口減少下でのキャンペーンは言い換えれば一時的な客の奪い合いです。この間に体制を整え、持続可能な観光とするために、70年代から続いた「週末大量観光」を脱却しなくてはなりません。景気が5年は戻らないことを覚悟すべき現在、単純に単価を上げればよいと思うのも尚早です。

世間一般に加え、観光業界でも同時に行うべきことをあえて2つ挙げるとすれば「働き方改革」と「IT化」です。有給休暇取得率は100%ですか? 50代以上の社員がその目標を妨げていませんか?

有給取得率は景気と連関する傾向があり、景気が悪化すると下がります。日本人の有給取得率は50%と低く、これが倍増されるとすれば平日の観光需要が促進される可能性が高い、まさに金鉱です。それを言っている観光業界自らが有給を取らないわけにはいきません…

(井門隆夫=高崎経済大学地域政策学部観光政策学科教授)

(トラベルニュースat 2020年6月25日号)

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