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勇気もち過去と決別を

総会シーズンが終わった。

企業はもちろんのこと業界団体の総会も目白押しであった。ようやくリアル開催ができるようになったことは本当に喜ばしいのだが、総会の中身はどうだっただろう。

総会は前年度の実績報告と本年度計画が中心になる。過去の決算はもちろん重要だが、より重要なのは過去の決算を踏まえて今何をするのか、どんな未来を創るのか、である。コロナ禍を経て、ようやく観光業界も大きく変ぼうを遂げるのではないか、と淡い期待をしていたが、残念ながらそれほどではなかった。

リアル旅行会社などは「既存ビジネスモデルからの脱却」「送客ビジネスから受入ビジネスの転換」などなど、掛け声はそれっぽいのだが、結局はコロナ前の既存ビジネスに戻り、人員削減をして来たので団体向けの人がいない!ので、またもや人材の新規採用を始めている。

せっかくスリム化し、筋肉質経営ができるかも、なのに元の木阿弥である。

この3年は多大なる国の支援があったから生き残れたが、これからはそう簡単にいかないのは明白である。

今こそ勇気を持って過去と決別の時期である。

私が代表理事を務めている一般社団法人日本ファームステイ協会も総会を開催した。

当協会はその名の通りファームステイを推進する団体である。ファームステイ(農泊)とは、農山漁村地域に宿泊し、滞在中に豊かな地域資源を活用した食事や体験などを楽しむ「農山漁村滞在型旅行」のことであり、地域資源を観光コンテンツとして活用し、インバウンドを含む国内外の観光客を農山漁村に呼び込み、地域の所得向上と活性化を図る政策である。

組織内には様々なワーキンググループがあり、研究の結果、新規事業化も進めている。

農泊のイメージとしては、農家の家にホームステイするものだと思われがちだが、ホームステイ以上に力を入れているのは遊休資産の利活用であり、空き家、歴史的資源、公共財などの利活用である。いわゆる、バケーションレンタルの推進である…

(百戦錬磨・上山康博)

(トラベルニュースat 2023年7月10日号)

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