高野山の新たな観光モデルを構築 高野町、JTBらと産官学連携で観光データ使い共同研究/和歌山
和歌山県高野町(平野嘉也町長)が信仰の聖地・高野山の新たな観光モデル構築へ取り組みを始める。JTB(山北栄二郎社長)らと産官学連携で観光ビッグデータを使った共同研究を実施。コロナ禍で激減したインバウンド需要に頼らない持続可能な観光、宗教都市としての姿を確立させる。
高野山の観光需要は近年、減少傾向にあった国内客を世界遺産登録で急増した訪日客で補っている状況が続いていたが、オーバーツーリズムの課題、昨年来のコロナ禍による訪日客の激減という事態に直面。訪日客需要だけに頼らない新たな観光モデルの確立が急務になり、今回の研究の実施に至った。

高野山・金剛峯寺
プロジェクトにはJTBのほか南海電鉄、NTT西日本和歌山支店、NTTタウンページ、紀陽銀行、和歌山大学が参画。同町が交通量や観光アンケート結果、南海電鉄が乗降人員数データなど、NTT西日本和歌山支店がWi―Fiの利用者数データ、NTTタウンページが施設データなど観光関連データを提供し、和歌山大学が和歌山県データ利活用推進センターのサポートのもと分析、紀陽銀行がとりまとめる。その結果をもとに同町とJTBが観光施策を立案するという役割分担になっている。
まずは、2―3月にコロナ禍以前の2019年のデータを分析。その後、高野町を中心に瞑想やヘルスツーリズム、ワーケーションなど新たな観光モデルの検討へデータを拡充していく。得られた定量データをもとにした観光モデルの検討、構築を目指していく。
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