感染拡大を予防し営業
新型コロナウイルス感染症の拡大は一時よりも落ち着きをみせたものの、観光業界を取り巻く環境は依然厳しい。それでも6月19日からは県境を越えた行き来の自粛が解除され、今後は旅行業や宿泊業、バス業などがコロナウイルスの感染防止と事業活動を両立させる対応が求められる。
すでに各業界団体からガイドラインが示され、「三密」を避ける旅程管理、宿泊者が集中しないオペレーションなど、各業種で感染拡大を予防するための対策の普及、実践が本格化。「ウイズ・コロナ」でウイルスに感染しない万全の態勢で、旅行客を迎えていこうとしている。
そんな中、バイキングやブッフェ料理を行っている宿泊業者や「密」の状態のまま昼食を提供するドライブインがあると聞く。旅行客はお客様であると同時に、発信者であることを肝に銘じるべきだ。SNSなどで一方的な正義感をふりかざし罵詈雑言を拡散させる「自粛警察」ならぬ「観光ポリス」を出現させかねない。観光産業からクラスターを発生させないことはもちろん、業界のイメージ低下につながることは厳に慎みたい。
ガイドラインを遵守し、業界を挙げてしっかりと感染拡大を予防しながら、自粛疲れの旅行客を心よりお迎えしたい。
(トラベルニュースat 20年6月10日号)
- 百年先を見る道後温泉(24/07/26)
- 宿泊税は地域のために(24/07/11)
- 危険な大手の仕事ぶり(24/06/25)
- 総会にチーム力を見る(24/06/12)
- 観光ゴーストタウン(24/05/27)
- 「深化」する東尋坊(24/05/13)
- 発地と着地の新たな連携(24/04/26)