大阪文化の発信拠点「通天閣」 通天閣観光西上社長、高さでなく面白さ追求(1)
大阪のシンボル「通天閣」。高さ108メートルの通天閣より高い塔やタワーは五万とあるが、ここ10年、毎年100万人以上が入場する人気を誇っている。「通天閣という文化伝統(2007年5月に国の登録有形文化財に指定)を守ることは、リノベーションの積み重ね」という、通天閣観光社長の西上雅章さんに話を聞いた。

大阪のシンボル通天閣。
高さは108メートルだ
あべのハルカス誕生も武器に
西上さんが家業の通天閣観光に戻ってきた1980年代後半、通天閣は「瀕死の状態」だった。事務所の窓はガラスのかわりにベニヤ板、机やオフィス家具は西上さんが「錆びた包丁」という日立のお下がり(切っても切れない関係という意味…納得)。それがNHKドラマ「ふたりっ子」ブームで光明が差す。同時期に社長に就任した西上さんは「高さでは太刀打ちできない。日本一面白いタワーにしよう」とぶち上げた。
「日本一の高層ビルあべのハルカスができた時、知り合いの記者から『社長たいへんですね』と言われたんです。でも、私は相乗効果で通天閣の入場者は落ちないと言い切った。その通り、うちは変わらず多くの方にお越しいただいています。うちから見るハルカスは最高にきれいとPRしてますよ」と笑う。

あべのハルカスが美しい
(次の記事)大阪文化の発信拠点「通天閣」 通天閣観光西上社長、高さでなく面白さ追求(2)
- 貸切バスとタクシーを連動 大阪バスグループ・西村信義社長に聞く(2)(21/01/06)
- 貸切バスとタクシーを連動 大阪バスグループ・西村信義社長に聞く(1)(21/01/06)
- コロナ禍こその使命感−動画を核に世界へ発信 和歌山県高野町・平野町長に聞く(2)(20/09/30)
- コロナ禍こその使命感−動画を核に世界へ発信 和歌山県高野町・平野町長に聞く(1)(20/09/30)
- 団体から個人へのシフト図る 日本観光施設協会・幾世会長に聞く(2) 会員拡大し他業界と連携(20/07/13)
- 団体から個人へのシフト図る 日本観光施設協会・幾世会長に聞く(1) コロナ禍受け業界の現況は(20/07/13)
- 観光は不要不急でない 日本旅館協会・北原茂樹会長に聞く(2) 宿の売上構成比見直しと「Go To」(20/06/15)