災害時対応に使命感 山形県旅館組合が創立60周年(5) 旅館は避難所として最適―シンポから
山形県旅館組合専務理事・須藤信晴さん
震災後、「この先、どうなるんだろう」と過ごしていたときに、佐藤理事長から二次避難所として、組合でどのくらいの被災者を受け入れられるか調べてほしいと指示を受けました。
そのとき、旅館は避難所として最適なのだということに気づき、電話がつながりづらい状況や、県内の旅館ホテルの被災状況も分からないなかで、事務局と一緒に3日間で調べ、1日当たり7千人程度と返事をしました。その後、受け入れ要綱が確定し再調査した上で、3月25日には山形県に対して1万人の受け入れが可能と提示し、配宿がスタートしました。
受け入れを開始してみるとトラブルも多発しました。同じ被災者でも自宅が被災し、着の身着のままの家族もいれば、家も家族も無事だけど避難指示で移ってきた人もいます。旅館に対して要望のきつい避難者もいました。うちの旅館では、以前、私が入院したときの1カ月分のメニューを料理長に渡して対応してもらいました。
各地で行政と組合の間に避難所協定の動きがあるのは大事なことだと思います。災害時に受け入れられる人数を把握しておくことや、組合として旅館として提供できる支援についての認識を共有していることが大事だと思っています。
(前の記事)災害時対応に使命感 山形県旅館組合が創立60周年(4) 千年に一度の学びの場として―シンポから
- 「温泉チャージ」でブランディング 和歌山県とじゃらん、高付加価値プラン造成(24/11/25)
- 目標は25年中に署名100万筆 全国推進協、国民運動化し機運高める(24/11/25)
- 和歌山県旅館組合、「温泉文化」署名2カ月で1万5千筆を達成 12湯サミットで井上副会長に贈呈(24/11/25)
- ONSENを世界無形文化遺産に 「温泉文化」のユネスコ登録目指す(24/11/25)
- 「巡湯帳」と「御湯印」 わかやま12湯推進協が販売、12湯の周遊と再訪促す(24/11/25)
- 熊野本宮大社に「献湯」 12の湯を十二神へ奉納(24/11/25)
- 川湯温泉で第4回12湯サミット 聖地・熊野で“よみがえり”宣言(24/11/25)