実施率、延べ泊数も停滞―費用総額は8兆円超える じゃらん観光国内宿泊旅行調査2025
40代までが減り高齢者増加
リクルート・じゃらんリサーチセンター(沢登次彦センター長)がまとめた「じゃらん観光国内宿泊旅行調査2025」によると、24年度(24年4月―25年3月)1年間に国内宿泊旅行を行った人の割合を示す宿泊旅行実施率は前年度比0・2ポイント減の49・3%と微減ながら日本人の約半数が宿泊旅行に出かけた。延べ宿泊数も同1・9ポイント減の2億2308万人泊。旅行市場は一定の水準を保ちながらも停滞している。
実宿泊旅行者数は同1・0ポイント減の4623万人。旅行実施者の年間平均旅行回数は2・76回と微減、宿泊旅行1回あたりの平均宿泊数は1・74泊で前年度と変わらず。
性・年代別では、宿泊旅行実施率は前年度に引き続き18―29歳女性がトップで62・7%だが、それでも微減となった。30代女性54・5%、18―29歳男性52・2%と続くのも変わらないが、いずれも前年度を割り込んだ。若年層が市場をけん引しているが、40代までの若い世代で減少しており、代わって70代が増加している。
延べ宿泊旅行者数を都道府県別でみると、最高は東京都の1154万人で、以下北海道、大阪府、神奈川県、静岡県、千葉県、長野県、京都府、兵庫県、沖縄県までがトップ10。長野県や北海道、新潟県の増加幅が大きく、増加率では茨城県、岡山県、新潟県の伸びが目立つ。居住ブロック別に宿泊先ブロックの延べ宿泊旅行者数をみると、関東や減少幅の大きい関西は居住ブロック内からの旅行者数の減少幅が大きい。
宿泊旅行費用総額は、推計で8兆1867億円で、前年度を超え、8兆円台に突入。うち88・8%、7兆2721億円を個人旅行が占める。総額のうち42・4%が現地消費。宿泊費は2兆2964億円で、全体シェアは28・0%。1回の旅行でかかった1人あたりの費用は6万4100円と年々増えている。
同行者は1位が25・6%の「夫婦2人」、2位が18・0%の「一人旅」で前年と変わらず。男性は18―29歳、50代「ひとり旅」の割合が高く、18―29歳女性では「恋人と」「友人と」が多い。30―40代は親子旅行、50代では「夫婦2人での旅行」が高くなる。
国内宿泊旅行に行かなかった理由は、「何となく旅行をしないまま過ぎた」「旅行に興味がなかった」「家計の制約で旅行にお金がかけられなかった」が上位。予算に関する項目が伸びている。
調査は4月に実施、7月15日に結果を発表した。有効回答数は1万5586件。
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