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2024年の市場大転換に備えよ

少しずつ「ポストGo To」のことが囁かれるようになってきました。倒産件数が昨年より減ったのもつかの間。この間に市場は縮小しています。残念ですが「いただけるうちはいただくけれど、キャッシュが途絶えたら廃業」と考えている皆様も少なくないと思います。でも、これはしかたないことだと思います…。突発的な感染症と市場の構造転換が重なってしまったからです。

2024年、最多人口が70歳代から50歳代に変わります。日本の観光は、この瞬間に次なる市場が育てられているかどうかが大きな転機になると思います。

一例を挙げれば、ワーケーション。今叫ばれているものは一種のブームに過ぎません。単に企業が有休消化を促進させることが目的です。そもそも欧米ではリモートワークの主顧客は稼ぎも良く自分で時間を作れるフリーランスですが、日本のフリーランスはいまだ下請けワーカーに過ぎません。

では企業の方々はといえば、相変わらず勤務時間で管理され、自己裁量で働けるサラリーマンなんてごくわずか。こうした方々が、どうしたらリゾートで仕事ができるのでしょう。まして、休暇中に仕事をしてもよいというのが日本流なら、それって同行者に嫌われるだけのような気がします。欧米のように法人経費で出張中に遊ぶのが本来のワーケーションだと思います。唯一、可能性があるとしたら、和歌山県や徳島県のように法人ごとサテライトオフィスを誘致することです…

(井門隆夫=高崎経済大学地域政策学部観光政策学科教授)

(トラベルニュースat 2020年10月25日号)

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