近江牛をアピール 滋賀県竜王町、東京で講談と食事会
滋賀県竜王町は10月26—28日、東京・日本橋のここ滋賀で、近江牛の試食会や講談「近江牛物語」の公演会などを行い、まちの魅力をアピールした。26日には旅行関連メディアを招いて、近江牛すき焼きコースの食事会を開き、近江牛発祥・竜王町をPRした。
近江牛の歴史は約150年前から。当地の竹中久次、森嶋留蔵兄弟が、開国後、横浜に駐留する外国人の牛肉需要に応えるため、農家から買い取った農耕牛を供給する家畜商を始めた。1890年(明治23年)に東海道本線が全線開通して以降は、年間4千頭を東京・横浜に出荷。1879年(明治12年)に兄弟は浅草に牛鍋店「米久」を開業し、近江の牛鍋として人気を集め今に至る。
食事会では、森嶋の子孫が経営するレストラン「近江牛毛利志満(もりしま)」の森嶋篤雄社長が、近江牛のすき焼きを振る舞いながら、近江牛の歴史や他のブランド牛の倍の時間をかけて育成する品質の良さ、近江商人の経営理念などについて熱弁をふるった。同社は農場も経営している。
同席した西田秀治竜王町長は「町では、今後もスキヤキプロジェクトを展開していきます。来町し、本場で近江牛を食べていただく機会が少ないのが現状ですが、東京市場に向けても自信を持ってPRしていきたい」と来訪を呼びかけた。
名神道が走る同町は、三井アウトレットパーク滋賀竜王があり、関西や中京圏を中心に年間600万人が来訪。ただ、東日本からは京都、大阪への通過点で、琵琶湖畔の近江八幡市や彦根市に比べて知名度は高くない。
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