直予約で食事施設
ある旅館組合の福岡への研修旅行に同行し、長浜ラーメンこだわりの店での二次会、博多で名だたる3つ星料理店での昼食に参加させていただいた。
どちらの店も予約段階では定休日だったそうだが、30人ほどの団体ということで休みを返上。特別に開けてもらったそうだ。2店ともおそらくリベートの支払いがない旅行業界とは無縁のお店。それでもこの研修を仕切った旅行会社は「参加者に喜んでもらえる店を」と、ネットで検索し両店を見つけた。研修の趣旨と店への思いを熱く語って交渉し、開店してもらった。どの参加者からも賞賛の声があがり、思い出深い研修旅行となった。
旅行業界のツアーなどで使われる食事施設は使わなかった。その理由を研修旅行の企画担当者に聞いてみると「まず料理に期待できないし、落ち着いた雰囲気のある店を探せなかった」からだという。
こうした話は以前からよく聞く。そのために設備や料理内容の改善に取り組んでいる施設があることも知っている。だが、観光向け食事施設というレッテルだけで、料理や施設のイメージが悪くなってしまう傾向が年々強くなっている。一部ではまだ安売り合戦を繰り広げているエリアもあるようだが時代錯誤も甚だしい、と言っておきたい。
(トラベルニュースat 18年7月10日号)
- 百年先を見る道後温泉(24/07/26)
- 宿泊税は地域のために(24/07/11)
- 危険な大手の仕事ぶり(24/06/25)
- 総会にチーム力を見る(24/06/12)
- 観光ゴーストタウン(24/05/27)
- 「深化」する東尋坊(24/05/13)
- 発地と着地の新たな連携(24/04/26)