北陸への送客支援を
新型コロナウイルス感染症が5類へ移行し、観光復活のムードが高まってきた中で迎えた新年。のんびりしていた元旦に最大震度7の大地震が能登半島を襲った。その後も余震の揺れや降雪、風雨が被災者に追いうちをかけている。
輪島の観光名所・朝市が開かれていたあたりは壊滅状態で、軍艦島として親しまれた見附島は様相が一変した。なかでも石川県を代表する温泉地の一つである和倉温泉の旅館ホテルはほとんどが被災し、休業状態になった。そういった大変な状況下でありながら避難所へおにぎりやふとんなどを提供し被災者へ献身的な取り組みを行っている姿は、おもてなしの真理を見せてもらっている気がして頭が下がる。1日でも早い再開を祈るばかりだ。
その中で気になるのが北陸方面、とりわけ石川県内で直接的に被災していない温泉観光地が風評被害によって観光客が激減している。政府も北陸地方への旅行代金を割り引き、観光需要を喚起する「北陸応援割」を創設することを発表した。つい先日には山代温泉が関西で中小旅行会社を対象に説明会を開き、現況を聞いた旅行会社は山代・北陸への送客を誓いあったところだ。旅行業、観光業が復旧の後押しになるようけん引し、北陸地方へ積極的に送客し支援につなげたい。
(トラベルニュースat 24年1月25日号)
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