奈良フォーラムへの期待
全国旅行業協会(ANTA)主催の第19回国内観光活性化フォーラムが1月末に東京で開かれ、全国から多くのANTA会員が集まった。来年の第20回フォーラムは奈良市で開催される。ANTA奈良県支部では「建国の地・奈良からふたたび」をテーマに準備を進めている。
奈良は日本の始まりの地とされ清酒、食文化、修験道などの発祥とされる資源が点在しており、その「始まりの地」をどう魅力的に演出し全国のANTA会員が「奈良へ送客したい」と思える内容にできるかどうかが重要だ。また大阪や京都へ泊まる観光客が多く、奈良は日帰り観光地といわれる中、奈良県旅館組合と連携し夜の奈良の楽しみ方や朝の奈良公園での過ごし方など、宿泊滞在が必然と思える素材を提供することも、奈良で開くフォーラムの役目ではないだろうか。
フォーラムのあり方を否定するつもりはないが、ある時期までのフォーラムは参加した旅行会社が地元に戻った際、ツアー造成の参考になるような内容だった。大分県別府市で開かれた第1回フォーラムは、まだ知られていなかった着地型観光をどのように理解してもらい、広めるかという内容だった。20回目の節目に「奈良からふたたび」新たなフォーラムのあり方を投げかけ“奈良モデル”を提案してほしいと思う。
(トラベルニュースat 25年2月25日号)
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