観光V字回復は四国から JR四国説明会で4県知事がアピール(1) 10月スタートのDCが起爆剤
四国4県の知事が声をそろえて「観光業界のV字回復は四国から」とアピールしている。その起爆剤は今秋開催されるJRデスティネーションキャンペーン(DC)。5月26日にオンラインで行われたJR四国商品説明会は、DCの概要や4県の観光素材を紹介するとともに、国内旅行の復活を四国から宣言する場になった。ワクチン接種が一定数広まっているであろう今年の秋は、四国が要注目だ。
徳島DMV・香川瀬戸内アート・愛媛道後・高知自然
四国DCは10月1日から12月31日にかけて「しあわせぐるり、しこくるり。〜四国の風・水・色を感じて〜」をテーマに展開される。四国でDCが開催されるのは1989年以降6回目で、4年ぶりになる。
オンライン説明会で4県知事は、次のようにメッセージを発した。
徳島県の飯泉嘉門知事は、昨年10月に徳島−阿波池田間でデビューし沿線特産の阿波尾鶏を使った特製弁当を提供する「藍よしのがわトロッコ」や、鉄軌道と一般道路のどちらも走行できるDMV(デュアル・モード・ビークル)の運転開始をアピールし「2つの列車を組み入れて、徳島にカモン!」。特にDMVは定期営業運行としては世界初。県東南部の阿佐海岸鉄道を鉄路で、その後一般道で高知県室戸市までを結ぶ。

今年7月から世界で初めて
定期営業運転を開始するDMV
香川県の浜田恵造知事は「地域、旅館ホテルなどが一体となって新しい生活様式による受け入れ準備をしている」とし、瀬戸内のアートや食の魅力を強調した。
愛媛県の中村時弘知事は「オール愛媛で感染対策を実施し、この秋のV字回復を期す」とし、道後温泉やしまなみ海道、今春とべ動物園にオープンした四国最大のジップラインなどを紹介した。
高知県の濵田省司知事は「自然、歴史、食をテーマに官民総ぐるみで資源の磨き上げをしてきた」と話し、今春オープンしたフォレストアドベンチャー高知や龍河洞の「水の洞窟」などをアピール。「四国DCは観光需要早期回復のチャンス」とし送客を呼びかけた。
また、松山市の野志克仁市長もメッセージを寄せ、道後温泉本館の保存修理について話し「温泉にアートを加えた『みんなの道後温泉活性化プロジェクト』がスタートする。四国DCを絶対に成功させたい」。
(トラベルニュースat 21年6月10日号)
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