変わる中国からの教育旅行 天津市の小学生が滋賀琵琶湖で環境学習
中国・天津市の小学生が7月9日、滋賀県の琵琶湖で環境保全学習を行った。琵琶湖汽船の学習船「megumi」に乗船し、琵琶湖の水質を調べたりプランクトンを顕微鏡で熱心に観察。中国からの教育旅行が変わりつつあることを伺わせた。
来日したのは天津市の5つの小学校の179人。海外教育旅行を扱う天津市国際教育交流服務中心が主催したもので、中国の教育旅行コーディネーターが指摘した「マンネリ化しつつある訪日教育旅行の打開策」として実現した。習近平国家主席が環境保全を最重要課題とするなど、中国国内の環境への意識の高まりも琵琶湖来訪の背景にあった。
子どもたちはグループに分かれて、船上での琵琶湖体験と陸上での環境学習を体験。船内学習の担当者は「中国の子どもたちの反応は日本人小学生よりも良かった」というほど熱心に取り組んだ。
当日は、中国駐大阪観光代表処の劉海生首席代表や滋賀県観光交流局の辻井弘子局長、びわこビジターズビューローの天川隆男事務局長らも子どもたちを出迎えた。関係者の一人は「こんなに多くの子どもたちが来てくれるとは予想外です。今後はこの市場を研究し強化したい」と話していた。
また、日本側で受け入れに尽力した企画担当者は「天津市側は2014年から日本研修を行っていて、マンネリ化の打破を考えていた。市場を調査し、顧客のニーズを見極めることが双方の利益増になると思う。訪日客の目的の共通点は『異文化』。琵琶湖の水資源環境保全学習も外国人から見れば異文化です」と分析。そのような事象は全国各地に「ごろごろと転がっている」と指摘し、地元の協力体制によって実現すると断言した。
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