「これぞ」の取り組みを表彰 コレゾ賞、観光庁長官も出席し10回目(2)
また、本来の寒天の原材料は天草(てんぐさ)だが、食品表示法では天草以外のオゴノリなどの海草を使っても問題ない。そこで平野さんは伝統的な手法で寒天づくりにこだわる小笠原商店の小笠原義雄さんを「両親と共に、本来のテングサ(天草)100%、伝統製法によるホンモノの天然糸寒天を守り、つくり続ける兄弟」賞としてコレゾ賞を贈った。
この2つの事例でわかる通り「真っ当で当たり前のことを当たり前に続けている人たち」を認定しているのがコレゾ賞で、原則として毎年12月の第1土曜日にコレゾ賞の表彰式を実施。2019年の第10回記念表彰式は徳島県三好市の観光施設「大歩危峡まんなか」で開催された。同財団の特別最高顧問で元国土交通事務次官の岩村敬さんや観光庁の田端浩長官、四国運輸局の上園政裕局長、三好市の黒川征一市長が出席した。
黒川市長は「コレゾ賞を受賞しておられる300人の方々の活躍がホンモノの日本文化を伝えることになると思います。頑張ってください」。上園局長は「今回来ていただいたコレゾ賞の受賞者の皆さんには四国の食や文化を体験していただいて、各地に戻って四国の良さをアピールしてください」とあいさつ。
田端長官は「岩村さんが国土交通審議官で私が観光部の課長のときに平野さんはよしもとトラベルエンターテインメントの代表取締役でした。そのときに行われた『よしもと温泉観光地グランプリ』で大歩危・祖谷温泉郷がグランプリを受賞したときからご当地との縁が始まり、毎年来させていただいています。ラグビーワールドカップは試合の盛り上がりはもとより地域との交流が地域、選手に喜ばれました。財団の取り組みは地域の人たちを元気にする活動ですので、我々も同様に日本を元気にする取り組みを行いたい」とコレゾ財団へエールを送った。
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