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講釈師、作物泥棒に間違われ… 牛若丸の遺跡を守る末裔に会う

源義経のネタ取材のため、牛若丸伝説も残る鞍馬山へ登りました。当日は朝からの小雨で、山登りをしやすい格好で巡りました。

鞍馬山の鞍馬寺辺りは義経伝説に関するものがたくさん存在する場所です。結構泥だらけとなり、その帰りにせっかくなので、かつての上野村と呼ばれた場所へ向かいました。現在の京都府京都市北区紫竹牛若町(しちくうしわかちょう)54番地9号。郵便番号は603―8207です。牛若丸誕生地石碑、牛若丸産湯の井戸と牛若丸胞衣(えな)塚が、その辺りの畑の中に残されております。

薄暗くなった夕方近くに畑に入ったので、作物泥棒に間違えられました。すぐ西隣に薬局があり、その職員が僕を見て作物泥棒と勘違いをしてしまい、農協に通報しました。早速農協の職員がすぐ車で駆けつけ「お前か!いつも勝手に作物持って行くのは!」と連行されそうになったので、氏素性を明かすと「講釈師かいな? その姿は作物泥棒にしか見えへんで。せやけどよう来てくれた! 実を言うと、ワシは牛若丸に産湯をつけた乳母の三十三代目の子孫なんや! ワシの家の蔵には、木簡があって…」と牛若丸の講釈が1時間くらい続きました。

伝承では、平治の乱で敗れた源義朝が東国に逃れる際、義朝が統治していた上野村の村人へ「上野の苗字をやるから、此処で常盤と子どもを匿って、さらに土地を守ってくれい!永住してええから!」と命じられ…

(旭堂南龍=講談師)

(トラベルニュースat 2019年6月10日号)

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