21世紀における観光旅館の経営方策
99年初めに日観協(日本観光協会)の奈良常務理事から依頼があった。「運輸省観光部より、新世紀を迎えるにあたって観光旅館はどうあるべきか、検討委員会を複数回開催して報告書にまとめてほしい。まとめ役は経営コンサルタントに」との指示があったので、まとめ役を、とのこと。快諾した。
検討委員は立教大学教授佐藤喜子光委員長以下18人の方々で、旅館4人(小原健史・和多屋別荘、喜多一浩・朝日館、山崎庸一・舘山寺レイクホテル、渡辺和裕・山水荘)、旅行業4人(JTB、日旅、近ツー、東急観光。いずれも国内旅行部長)、日・国観連の専務理事、リクルート地域活性事業部長・日観協奈良常務等々、そして運輸省観光部から課長3人。
委員会は3回開催され、忌憚のない意見が飛び合い、楽しかったけど、まとめるのは大変。渡辺さんが、佐藤さんじゃないとまとめられなかった、と言ってくれたのが嬉しかった。
委員会の進行や、A4版81㌻の「21世紀における観光旅館の経営方策に関する調査報告書」原稿作成の大半は私がやった、のだが。
6月の報告書納品日に約束どおり日観協を訪ねたところ、奈良さんが報告書を見せながら「大変なミスをしてしまった。どこにも佐藤さんの名前を入れるのを忘れてしまった。ごめんなさい」ですと。
こんなことは初めての経験で、開いた口が塞がらなかった。目次の大区分は、次のとおり。
▽観光旅館の現状と問題点
▽旅行ニーズの変化に対応した宿泊サービス等のあり方
▽観光旅館と地域との共生のあり方…
(佐藤陸雄=元リーコ代表取締役)
(トラベルニュースat 2024年4月10日号)
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