ヒルトン 世界ブランドの京都出店 相次ぐ
コロナ禍で収束していたインバウンド需要が戻りつつある昨今、世界的観光都市である京都は外資系ホテルの進出ラッシュが続く。なかでも世界的なホテルチェーンのヒルトンは、2021年の「ROKUKYOTO,LXR Hotels &Resorts」(北区、114室)、22年には「ヒルトン・ガーデン・イン京都四条烏丸」(下京区、250室)、翌23年に「ダブルツリーbyヒルトン京都東山」(東山区、158室)を開業。24年には「ダブルツリーbyヒルトン京都駅」(南区、266室)、そしてヒルトンのフラッグシップブランドであるヒルトン ホテルズ&リゾーツの「ヒルトン京都」がオープンという毎年開業という状況だ。多彩なブランドと複数店舗の展開と、ヒルトンの京都への力の入れようは並々ではない。
2軒進出している「ダブルツリーbyヒルトン」は、世界51カ国と地域で約640軒以上展開しているヒルトングループでもっとも急成長しているブランド。宿泊客にチョコチップクッキーを提供し、ホテル近隣のコミュニティへの貢献など親近感のあるホテルとして世界からの観光客やビジネス客を迎えている。
「京都東山」は、21年3月に開業して営業終了した「ホテルセンレン京都 東山清水」をリブランド。地上7階建て。オールディダイニング、ラウンジバー、24時間利用できるフィットネスセンター、大浴場などを備える。客室は5タイプあり計158室を配置。和モダンの内装で統一され、木の温かみや障子などをあしらい、ローベットを採用。日本建築の良さを体感してもらうのと同時に快適に過ごしてもらおうというのが狙いだ。なかでも「ジャパ―ニーズルーム」は、和室で靴を脱いで利用する。信楽焼きの洗面台や畳敷のベッドルームなど日本の文化に触れることができる。
「京都駅」は地上9階建て、全266室。付帯施設はオールディダイニング、エグゼクティブラウンジ、フィットネスセンターを設けている。
そして、ヒルトンといえば「ヒルトン京都」(中京区)。ヒルトンはホテルなきところにホテルを建てるといわれたほど世界の首都にはほとんど出店している。そんなホテルにとって京都は悲願のまち。ここにきてチャンスが巡ってきたというところだろう。
場所は、河原町三条という京都の繁華街の一等地。歴史と現代、伝統や革新など、京都が持つ様々な魅力とゲストを結びつける「京都SYNAPSE(シナプス)」をコンセプトに、京都の持つ魅力を様々な角度から発信し、ゲストの新しい発見と出会いを提供するホテルを目指す…
(井村日登美=ホテルジャーナリスト)
(トラベルニュースat 2024年2月25日号)
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