Wi-Fiの落とし穴 通信速度に大きな課題あり
ゴールデンウイーク真っ只中である。2019年を凌ぐかのような賑わいとなっている。本当に喜ばしい状況になった。
市場環境の復活を願って官民挙げて準備してきた甲斐もある。観光庁も既存観光高付加価値事業、インバウンド再始動事業など数々の施策を講じており、民間事業者も公的支援を活用しながら観光復活に備えてきた。
抜かりなく準備してきたつもりであったが、残念ながら大きな落とし穴があった。「Wi―Fi」である。
いやいや、観光関連の無料Wi―Fiはコロナ前から各種公的支援もありかなり普及しているだろう、との声もある。
他国との比較ではまだまだだし、コンビニでの無料Wi―Fiの廃止などもあるが、とはいえ大きな流れとしては拡がっている。
ただ、それでも大きな問題がある。「スピード」である。
スピードといっても普及のスピードではなく、繋がるインターネットのスピード、通信速度である。
新幹線や飛行機に乗って困ったことはないだろうか。無料Wi―Fiアリで喜んでいたのも束の間、よくある繋がらないのは論外として、Wi―Fiにはなんとか繋がったにも関わらず、よく見るとインターネットに繋がっておらず、確認したいメールが見られない。今送りたいメールが送れない。こんなことを経験したことはないだろうか。これではまったく仕事にならない。
特に酷いのは、大容量となる動画系。最初の題字は観えてもあとはサッパリ動かない。
新幹線は準備すれば自前のルーターなどでなんとかしのげるが、飛行機内では機内Wi―Fiしか使えない。なのに、切れる、繋がらない、本当にどうしようもない。
「設置しました」だけではまったくダメで、大容量の今の時代に実際使えるかどうか、今一度通信速度を測っていただき、上っ面のWi―Fiではなく、使えるWi―Fiにしてほしいものだ。
海外旅行者の皆さんも気づいています。「日本のWi―Fi、つかえねぇー??」と世界に口コミが拡がる前に、可及的速やかに対策を打ってほしいと切に願う…
(百戦錬磨・上山康博)
(トラベルニュースat 2023年5月10日号)
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