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今こそ“日本大衆教”を破壊

あるゲーム音楽家が「日本の教育は宗教である」とブログに書いていましたが、まったく同感です。「紙と鉛筆じゃないと頭に残らない」という国が先進的なら、どうして世界から遅れを取っているのでしょう。

同じことは大学でも経験しています。授業中にアプリを使い、常にリアルタイムで考え、発想を共有する方法が先生方には理解されません。手間がかかるでしょう、学生はリアルタイムよりいつでも好きな時間に学習するほうを支持していますよ。よくそんな声をいただきます。

学生がリアルタイムを支持しないのは授業に興味がわかず倍速・スキップ視聴したいから、とは言えません。

日本人は、自分の経験を常に最優先します。学校で自分が受けた教育が最善で、新しいことや時代の流れというのは好まれません。だからこそ日本人には考える教育が必要だと思うのですが…。

同じような宗教性は観光の世界でもよく感じています。

目先の話題ではアメニティ問題。4月にプラスチック循環促進法が施行され、減プラスチックが法制化されます。それに伴い歯ブラシやブラシなどをやめてみてはという問題に対して、やめられないという事業者の声がほとんどです。それは、これまで長年アメニティは無料があたり前だったから。日本はサービス無料教という宗教に侵されていますので既存顧客の悪魔のささやきが事業者を苦しめています。脱プラ、脱炭素は地球環境云々というきれいごとではなく、エネルギーや食料の自給が経済の安定と安全保障につながるからです…

(井門隆夫=高崎経済大学地域政策学部観光政策学科教授)

(トラベルニュースat 2022年2月25日号)

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