ANA、排ガス原料のSAFで デリバリーフライトを実施
全日本空輸(ANA)は10月30日、排ガスを原料とするSustainable Aviation Fuel(SAF)を使用し、米国ワシントン州のエバレットから羽田への新造機デリバリーフライトを三井物産と共同で実施した。
デリバリーフライトは、製鉄所や製油所などの排ガスからエタノールを製造する、世界で唯一のガス発酵技術を持つ、LanzaTech, Inc.(本社:米国シカゴ、LanzaTech)が製造した排ガスを原料とするSAFを使用した。ANAはLanzaTechと、同社技術により2021年以降に米国で製造・供給を予定する、エタノールを原料としたSAFの購入について、2019年6月に合意している。
今回のデリバリーフライトは、SAFを購入・使用するだけに留まらず、SAFを製造所から輸送し、ブレンディングや品質検査などもANAが主体となって行った。SAFのサプライチェーン構築から実機運航の実現までを積極的に取り組むエアラインは世界でも希少だ。
さらに、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が掲げる、国内におけるSAFの商用化を念頭に置いたSAFのサプライチェーン構築に向けた検証に、ANAは三井物産ならびに、JXTGエネルギーと共同で参画することが決定した。
「将来の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、ANAが今後国内外におけるSAFの定常的な利用を目指す上で、本参画は大きな第一歩となる」と同社。
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