桜と芸能、自然で地域連携
全国には様々な協定を結び、新たな地域づくりや観光地づくりに取り組んでいるところは少なくない。徳島県・三好市観光協会と香川県・琴平町観光協会の地域連携の取り組みは、今号の別冊「四国特集」に取りあげた。詳細についてはご一読いただくとして、これから2つの観光協会が取り組もうとしていることを紹介したい。
まだ構想段階だが、三好市と琴平町だけでなく、香川県まんのう町も加えた着地型観光開発の計画がある。まんのう町には、日本最大級のため池・満濃池があり今、満濃池畔を日本一の桜の名所にしようと「NPO法人さぬき夢桜の会」が毎年さくらの植樹を行っている。すでに1千本以上の桜が毎春満開に咲き誇り地元では知られた存在だが、まだまだ満濃池の桜を知る人は少ない。
そこで、琴平町に隣接する地の利を生かし、芸能のまち琴平で日本の伝統話芸である講談や落語の公演と満濃池の桜をセット。さらに、自然豊かな三好市では、大歩危峡の新緑を愛でるなど、3市町を着地型観光企画でつなぎ、春だからこそ味わえる地域の価値を前面に押し出そうというわけだ。
3市町の住民参加も促し地域間交流を定着させ、住民を当事者としたエリアマネジメントの実現に関係者は期待を膨らませている。
(トラベルニュースat 22年10月25日号)
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