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責任ある産業への転換を

23/05/26

新型コロナウイルスワクチン接種などに関する業務について、大手旅行会社が自治体に過大請求していたことが相次いで明らかになり、旅行会社への信頼度が著しく失墜している。以前にもGo Toトラベル事業の給付金の不正な扱いや、雇用調整助成金の不正受給が問題になった。税金を使った支援策をことごとく裏切った結果になり、旅行業の体質が問われている。

中小旅行会社からは「大手の不正な行いは、地道にコツコツと地元の信頼を得ながら仕事を続けてきたものにとっては大きな迷惑だ。どこの旅行会社も不正を行って利益を出しているように思われてしまう」「国の税金を不正な手段で得た大手は、処罰されずに今でも堂々と仕事を続けている。これが中小旅行会社であれば即、罰せられ、倒産や廃業に追い込まれるのがオチ。この矛盾が明らかになったのが、今回の不正受給の問題でもある」と憤る。

一方「国や地方自治体も旅行会社だけを悪者にし、糾弾する声明を行っているが、税金の使われ方をしっかりチェックするのが国や地方自治体ではないのか。被害者ヅラしているのは納得できない」と、指摘する旅行会社もいる。いずれにせよ、コロナ禍によって旅行業の構造的な矛盾と、企業コンプライアンスへの甘さが白日に曝されたと言える。

(トラベルニュースat 23年5月25日号)

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