楽しく読めて ときどき役に立つ観光・旅行専門紙「トラベルニュースat」

責任ある産業への転換を

23/05/26

新型コロナウイルスワクチン接種などに関する業務について、大手旅行会社が自治体に過大請求していたことが相次いで明らかになり、旅行会社への信頼度が著しく失墜している。以前にもGo Toトラベル事業の給付金の不正な扱いや、雇用調整助成金の不正受給が問題になった。税金を使った支援策をことごとく裏切った結果になり、旅行業の体質が問われている。

中小旅行会社からは「大手の不正な行いは、地道にコツコツと地元の信頼を得ながら仕事を続けてきたものにとっては大きな迷惑だ。どこの旅行会社も不正を行って利益を出しているように思われてしまう」「国の税金を不正な手段で得た大手は、処罰されずに今でも堂々と仕事を続けている。これが中小旅行会社であれば即、罰せられ、倒産や廃業に追い込まれるのがオチ。この矛盾が明らかになったのが、今回の不正受給の問題でもある」と憤る。

一方「国や地方自治体も旅行会社だけを悪者にし、糾弾する声明を行っているが、税金の使われ方をしっかりチェックするのが国や地方自治体ではないのか。被害者ヅラしているのは納得できない」と、指摘する旅行会社もいる。いずれにせよ、コロナ禍によって旅行業の構造的な矛盾と、企業コンプライアンスへの甘さが白日に曝されたと言える。

(トラベルニュースat 23年5月25日号)

この記事をシェアする
購読申し込み
今読まれているニュース
地旅
今すぐにでも出たくなる旅 最新
個性全開、輝き増す山陰紀行・島根鳥取西部編

島根県では美肌県を前面に、2023年に高視聴率を記録したテレビドラマ「VIVANT」のロケ...

個性全開、輝き増す山陰紀行・鳥取東部三朝編

「蟹取県」「星取県」に続き、辰年の今年は「とっとリュウ県」―。県の形が龍に見える?ことから...

「光る君へ」稀代の女流作家の足跡求め・滋賀大津

後世に深く濃く語り継がれる名作を描いた女流作家は、混沌とする世の中を、愛を持って駆け抜けた...

トラベルニュース社の出版物
トラベルニュースat

観光・旅行業界の今に迫る面白くてときどき役に立つ専門紙。月2回発行

大阪案内所要覧

旅行業務必携。大阪にある全国の出先案内所収録。19年版発売中!

旅行業者さく引

セールス必携。近畿エリア全登録旅行業者を掲載。22年版発売中!

夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ