ビッグデータを生かす 日観協「観光経営研究会」から(1) コロプラ・旅行者の動きを「見える化」
日本観光振興協会が主催する「観光経営研究会」の初会合が10月16日、東京・虎ノ門の同協会会議室で「ビッグデータを活用した観光マーケティング」をテーマに開かれた。同協会が観光産業界の人材育成を目的に設置した日本観光振興アカデミーの学長でもある首都大学東京都市環境学部の清水哲夫教授が基調講演したほか、ビッグデータの分析結果を地方自治体や民間企業に提供しているコロプラとナビタイムジャパンの担当者が事業内容や現状の活用法について紹介した。
位置情報を観光活用
観光経営研究会は、観光立国の推進を図るため産学官の各分野で観光に携わる関係者が定期的に集まり、最新のトレンドの紹介や知見を交換し、世界水準の観光経営を目指すことを目的に同協会が設置した。
第1回目となる今回は、DMOからも関心の高い観光マーケティングへのビッグデータの活用法について参考例が紹介された。同協会会員を中心に地域の観光協会や大学や研究機関などから40人が参加した。
位置情報ゲームなどのオンラインゲームを開発・運営するコロプラは、位置情報ビッグデータから分析した観光動態レポートを地方自治体や鉄道会社に提供している。すでに70団体程度と取引があるという。
KDDIから提供を受けるauのスマホユーザの位置情報データから、契約者の性別・年代、位置情報、居住地と勤務地の推定情報を分析することで、例えば○○県在住の30代女性が、どの高速道を利用し、目的地に何時に到着し、どのくらい滞在し、どこを周遊し、どこに宿泊し居住地に戻ったかが、過去数年遡って調査できる。
(トラベルニュースat 17年10月25日号)
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