瀬戸内に新たな“色”を JR西日本「せとうちパレット」PJ(1) 観光列車、サイクリング推進
JR西日本は5月10日、多様な観光資源を有する瀬戸内エリアの沿線活性化を目指す「せとうちパレットプロジェクト」の概要を発表した。2020年夏までに新たな観光列車の投入や、しまなみ海道がけん引する自転車観光などに加えて、クルーズと鉄道を組み合わせた旅行商品の開発、地域産品の海外販売にも取り組み、インバウンドを含めて多くの観光客が繰り返し訪れる一大周遊エリアとして瀬戸内海沿岸を活性化。2022年までに現在より15万人増の集客を目指す。
エリア集客15万人増目指す
プロジェクト名を「パレット」とつけたのは、瀬戸内の地域間連携はもちろん、JR西日本社内の鉄道事業と創造事業の連携によって、既存の素材を複数の視点で組み合わせ、瀬戸内エリアに新たな魅力を生み出そうという思いから。言ってみれば、様々な〝色〟を混ぜあわせて新しい色をつくることを表現した格好だ。
具体的な取り組みとしては、サイクリストの聖地として知られる「しまなみ海道」の玄関口である広島県・尾道駅を充実。自転車愛好家をターゲットにしたホステルタイプの宿泊施設をはじめレンタサイクル店やカフェが入居する駅舎に建て替え、自転車観光の拠点にする。サイクリングとサイクルトレイン、サイクリングとサイクルシップといった組み合わせのハブ機能も併せ持ち、2018年度末の開業を予定する。
また、広島駅や岡山駅も商業施設や飲食店を充実、瀬戸内周遊の拠点性を高める考えだ。
観光列車に関しては、現在は山陽本線や宇野線などで運行し自転車をそのまま搭載できる「ラ・マル・ド・ボァ」や、客船のキャビンをイメージし呉線などを走る「瀬戸内マリンビュー」に加えて、今年夏には500系新幹線1編成を「ハローキティ新幹線」として登場させる。
(トラベルニュースat 18年5月25日号)
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