島の観光会議 島根県隠岐・海士町で開催(2) 山田桂一郎氏講演とパネルディスカッション
「宿泊産業は過渡期」 新事業立ち上げる人へ支援を
山田さんは自身が住むツェルマットを例に「隠岐よりはるかに不便。だから日帰り客はいらない。モノ、コト、メシで楽しいトキを過ごしてもらう。地元にあるものは徹底的に使い、地域にキャッシュフローを回すことに力を注ぐ。でないと税収があがらないからです」。
島の観光会議では田端長官と山田さんに、AMAホールディングスの十枝裕美子さんが加わり、海士の青山敦士社長のコーディネートでパネルディスカッションも行われた。
まず、青山さんが地方の宿泊施設のクオリティーを上げていく方策を問うた。
十枝さんは、着地の整備でもっとも重要なのは宿泊施設とした上で「事業者だけの課題ではない」と指摘。

十枝裕美子さん
山田さんは「最終的にはポジショニングの問題」とし、宿泊施設の選択肢を増やし多様性を生むことが大切だとした。
田端長官は、人手不足が大きな課題になっていることは認識しているが「国として具体策は示せていない」とし、個人的な見解として集約化などが必要ではないかと話した。
また十枝さんは「宿泊産業がいま過渡期を迎えている」と述べ、新しい事業を立ち上げる人への支援が欠かせないとした。

青山敦士さん
(トラベルニュースat 19年7月25日暑中号)
(次の記事)島の観光会議 島根県隠岐・海士町で開催(3) これからの“観光の役割”とは
(前の記事)島の観光会議 島根県隠岐・海士町で開催(1) 田端観光庁長官が講演
- 四字熟語で2021年の観光を再起(3) 衛遠不密・起死革生(21/01/05)
- 四字熟語で2021年の観光を再起(2) 内優外寛・種暁無常(21/01/05)
- 四字熟語で2021年の観光を再起(1) 8氏が選ぶ今年の観字(21/01/05)
- コロナ一色も…全集中で倍返しだ 紙面から選ぶ2020年観光番付(4) 業態改革余儀なく(20/12/10)
- コロナ一色も…全集中で倍返しだ 紙面から選ぶ2020年観光番付(3) ニューノーマル下の新形態(20/12/10)
- コロナ一色も…全集中で倍返しだ 紙面から選ぶ2020年観光番付(2) Go Toでも道半ば(20/12/10)
- コロナ一色も…全集中で倍返しだ 紙面から選ぶ2020年観光番付(1) 感染防止と経済の両立(20/12/10)