観光・宿泊業界復興の狼煙 全旅連青年部、北海道で初の全国大会(1) 基幹産業化に向けて鼓舞
全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(星永重部長=福島県会津湯野上温泉・藤龍館)は10月25日、北海道札幌市のロイトン札幌で第26回全国大会in北海道を開催した。青年部が北海道で全国大会を開くのは初めて。大会テーマは「さいかい」。コロナ禍で活動が制限されてきた部員同士の「再会」と宿泊業がコロナ禍からの「再開」という意味を込めた。全国の青年部員が集結し観光・宿泊業界復興の狼煙を上げた。
「再会」と「再開」に思い込め
星部長は「前回の全国大会は、業界団体の総会の多くが書面やオンライン開催とする中、鈴木前部長がオンラインと実際に人が集うハイブリッドの形式で開催するという英断をされ非常に感銘を受けました。今回は何としてもコロナ禍前の全国大会をという思いを持って活動してきました」。リアルな大会開催へこだわったことを強調した。
また、今期の活動を振り返り「宿泊業4団体、旅行業2団体の中で政府や観光庁などへの陳情活動は、どの団体よりも行ったと自負しています。その結果として要望した高付加価値事業の予算を獲得しました」と述べ、高付加価値化助成金の予算執行についても単年度事業ではなく、複数年度事業が可能な制度設計実現に結びつくことを確信している、と話した。
全国旅行支援のスタートで、一部の報道機関から旅館ホテルが便乗値上げをしていると報じられたことに関して「高付加価値事業に取り組む中で、我々は商品価値を高めてきました。自信を持って高品質なサービスを提供していきましょう」と鼓舞した。
残りの任期中には違法民泊撲滅を目的とした国際会議や、消費者に宿の魅力を伝える宿フェス、旅館甲子園の開催に注力するとし「今期のスローガンである『観光を日本の基幹産業に―Keep Trying―』に向けて最大の成果を残していきます」と訴えた。
次期青年部部長予定者として紹介された塚島栄太副部長(長崎県長崎市・長崎スカイホテル)は「これまでの3年間は観光・宿泊産業にとっては厳しく苦しい期間でした。しかし全旅連青年部は、観光を日本の基幹産業にするといった目標を持って立ち向かってきました。コロナごときに負けるわけにはいきません。先輩たちから教えられた青年部スピリッツをしっかりと継承するとともに、より良い形に変えて矜持を示し、次世代につなげていきたい」と決意を表明。「青年部員1人ひとりが当事者意識を持って、高い志と強い信念があれば我々に乗り越えられない壁はありません」と呼びかけた。
(トラベルニュースat 2022年11月10日号)
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