地方創生に向けた人材育成 日本交通公社、旅行動向シンポジウム開催(2) DMOに求められるのは経営人材
官民協働で観光地マスタープランを
DMOの人材については、米国DMOの執行役員は役所からの出向者・出身者がゼロで、ホテル経営出身者が多いことから「経営人材が必要だ」と強調。世界で経営職階を目指すに必要な知識として財務(ファイナンス)、マーケティング、異文化経営、リーダーシップ論、統計学は特に必要なものとして挙げた。
JTBF自主研究「観光財源研究会」報告では、日本交通公社の菅野正洋上席主任研究員が、日本の観光振興財源の現状と課題・展望を語った。財源を「観光のため」として広く使われていることを課題として上げ、観光地マスタープランを官民が協働して作成することの重要性を説いた。地方財政に向けては、年度の繰り越しを可能とする「基金化」や、自主的なモニタリングの必要性を訴えた。

地方創生のあり方を議論した
第34回旅行動向シンポジウム
さらに、パネルディスカッションは「これからの地方創生と財源活用のあり方」をテーマに実施した。パネリストとして原准教授のほか、観光庁の河田敦弥観光戦略課長、京都市観光協会の赤星周平事務局次長、日本交通公社の菅野正洋主任研究員が登壇。モデレーターは、日本交通公社理事の山田雄一観光研究部長が務めた。新税による財源確保や、観光人材への所得向上による高度人材の確保などについて意見が交わされた。
(トラベルニュースat 2024年11月25日号)
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