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3期6年を総括 全旅連・多田計介さんに聞く(2) 日本固有の旅館文化を守る

業界団結し前進を

―現在の旅館業に思うことがあれば、お話しください。

以前は旅館ホテルが経営に行き詰まると、国内の同業者が買い納めたものでした。ところが近年経営に行き詰まると、外資へ手放すケースが増えています。経済の流れからすると仕方のないことかもしれませんが、日本固有の旅館文化を守るためには、外資の参入を減速させる施策を考えなくてはならないと思っています。

多田計介さん

昨年9月に行われた100回記念の全旅連全国大会で
乾杯の音頭をとる多田さん

―青年部に思うことをお話しください。

親組合から見た青年部は、国への陳情など広範囲な活動を行っているにも関わらず、部員数が減少傾向にあることです。世の中の多くの組織の会員数は、減少傾向にはありますが、観光産業を活性化させるためには、青年部の活躍は必要かつ大切なことだと思います。

―最後に会員へのメッセージをお願いします。

思い起こせば、コロナ禍を通じて金融、雇用調整助成金、営業支援、固定資産税減免など、多くの案件を要望してまいりました。叶ったことや叶わなかったことはありますが、コロナ禍において業界にとって一つだけ業界にとって、たいへんいいことがありました。

それは、観光業界がそれぞれの立場だけのことを主張するのではなく、観光業全体を捉えた統一された要望を上げるようになったことだと思います。こういった取り組みをきっかけに、観光業界は一致団結し前進していかなければなりません。

全旅連が厚労省所轄団体としての基盤を軸に、関連する組織団体と協調し、全旅連の活動を拡大させていきましょう。私が思う最も大切なことは全国の旅館の仲間、全旅連会員のために汗をかいていくことです。旅館の仲間が同じ思いで活動すると、業界の発展に必ずつながると確信いたします。

(前の記事)3期6年を総括 全旅連・多田計介さんに聞く(1) 民泊、外国人労働者、コロナと3つの山

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