“稼ぐ”地域への転換−日観協と滋賀びわこVBがセミナー 日本観光の今とDMO学ぶ(2)
そして、課題は「受け入れ姿勢の質」と指摘。「地域が地元の魅力を商品として準備できるかが大事」として、「1次、2次、3次産業がうまく組み合わさってトータルで商品を提供するのが地域の観光産業で、コンテンツの商品化、売れるようにマネジメントするのがDMO。住民にも入り込んでもらってうまくまわすことが求められる」と“稼ぐ”地域の組織づくりの体系を解説した。
滋賀県観光の振興については観光品質、富裕層の取り組み、人材育成、独自の財源確保を課題に抽出。誘客については主要訪日市場である香港と中国からは10回以上日本を訪問しても滋賀県には訪れていないことから、「プロモーションしても県単位ではなく大きな単位で組み込んで発信しないと外国人客には届かない」。長野、群馬両県にまたがる軽井沢地域を例に挙げながら「近くに京都があるのだから『グレーター京都』のようなブランディングがあってもいい」と提言した。
![観光振興セミナー](https://www.travelnews.co.jp/img/190319report1.jpg)
「グレーター京都」でブランディングを、
と提言した久保田さん
同協会観光地域づくり・人材育成部長の岩本裕美さんは、日本版DMOについて解説。事業の重複や勘と経験頼りの「思い込み」という従来の観光組織の問題点をマネジメントとマーケティングをもって解決するのがDMOの機能と紹介した。DMOの今後の課題として、既存組織との役割分担、財源確保、人材不足を挙げ、それぞれの解消の方策を提案した。
最後に、トリップアドバイザー日本DMOセールスマネージャーの松本麻記子さんが、インバウンド誘客に役立つ口コミの活用術を伝えた。
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