神戸・生田神社の由緒 神社史研究会が講演会/兵庫
全国各地の神社について研究している神社史研究会(白山芳太郎会長=皇學館大学文学部特別教授)は5月2日、神戸市中央区の東急ハンズ三宮店で、同店に隣接する生田神社との特別講演会を開いた。研究会メンバーや市民約30人が参加。講演会後は、生田神社を正式参拝した。
神社史研究会は、倭姫命が巡行した神社を調査研究し朱印帳を発行しているほか「心の琴線にふれる神社50選」の選定などを行っている。その活動は、朱印状集めの人気やパワースポットめぐりの観点から旅行会社の注目も集めている。クラブツーリズムや日本旅行では研究会とコラボレーションしたツアーを催行している。
東急ハンズとは、売れ筋商品の朱印状との関連もあって今回初めて連携した。三宮店は特に、生田神社とも隣接しており、地域連携を深めたい意向も持っていた。
講演は、生田神社権宮司の木田孝朋さんが、生田神社の由緒について話した。
その中で木田権宮司は、社名の由来が「この地を山側、北野から見ると田んぼが丸くなっていることから」。神戸の地名も生田神社ゆかりだという。御祭神の稚日女尊(わかひるめのみこと)は、天照大神の別名とも妹姫とも御子神とも伝えられていると紹介し「天照大神は大日という太陽の力が一番強いことを表しているのに対し、稚日は朝の日の光の状態を示しています」と話した。

木田権宮司が生田神社の由緒を講演
また、日本書記の神功皇后の記述で創建に関する記述があり、創建当時は砂山(いさごやま)に祀られていたと解説。「8世紀末の大洪水で現在地に遷され、その後は神戸大空襲で焼失し、阪神淡路大震災でも大きな被害を受けました」。
ただ、木田権宮司は「幾多の困難に遭遇しましたが、その都度克服してきました。そのため生田神社は甦りの社とも呼ばれています。この力が令和の時代に求められているのではないでしょうか」と話した。
この後、参加者は、伊勢神宮内宮の材で作られた鳥居、源平合戦ゆかりの井戸など木田権宮司の案内で境内を見学。多くの参拝者で賑わう中、内垣内に入り正式参拝を行った。

生田神社を正式参拝
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