「新しい観光スタイルへの挑戦」、カギはDX 日観振、オンラインで新春観光フォーラムを開催(1)
日本観光振興協会(山西健一郎会長)は1月25日、「新春観光フォーラム」を開いた。例年閣僚や観光関係団体を招いて懇談会を開いてきたが、今年は新型コロナ感染防止のためオンライン開催に。旅行、交通、流通、自治体からトップが登壇し、テーマである「新しい観光スタイルへの挑戦」についてそれぞれの立場から意見を交わした。
山西会長はあいさつで、コロナ禍で苦しむ観光業界に現状に触れながら「逆風が吹き荒れるが、今日は業界が一致団結して乗り越えるために、新しい観光のあり方について認識を共有する場にしたい」と趣旨を説明。
来賓として、菅義偉首相、赤羽一嘉国土交通大臣、全国旅行業協会会長の二階俊博自民党幹事長からメッセージが届いた。菅首相は「観光は地域経済を下支えする存在。国が前面に出て宿泊、地域を盛り上げるプロジェクトを予定するなど賑わいを取り戻すため取り組みを進める。一緒にがんばりましょう」、赤羽大臣は「Go Toトラベルはマイクロツーリズムの増加が顕著になるなど、一過性でなく新しい旅のスタイルを定着させる目的。機を見て再開したい。災い転じて福となすことへ向け、力強い歩みを進めたい」、二階幹事長は「誰もが観光できるようになれば世の中は明るくなる。皆さまの経験から英知を結集させてほしい」と観光復活への抱負を語った。
フォーラムは東京女子大学の矢ヶ崎紀子教授が進行を務め、JR東日本の冨田哲郎会長が最初に登壇。観光の成長には地方が重要との観点から、MaaSをはじめとするデジタル化や、ワーケーションや新幹線による荷物輸送など新たな観光需要の創出、地域への人材投資など人材の活用が大切として、同社の事例を紹介した。
そのうえで、地域の企業や大学との連携でさらなる盛り上げが可能として、国に対しインセンティブづくりを提案。その結果、生産性が向上し、観光が「働きがいのある魅力産業」になると説いた。
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