6次産業化の拠点開設 食品開発センター/幸南食糧特集
工場見学も受け入れ 日本唯一の最新機器も
幸南食糧では2020年4月、大阪府松原市のレトルト米飯製造工場に加工食品の製造拠点「食品開発センター」を新設し、9月から稼働を始める。

松原市に今年4月新設した食品開発センター
新センターでは、食材そのものの美味しさを保存できる加熱調理殺菌システムを導入し、農産物の6次産業化を後押しする。新たに導入されたMICVAC社の「マイクロ波加熱調理殺菌システム」は日本に1台しかないもの。マイクロ波によって食材加熱調理と殺菌を同時に行い、専用容器に密封することで、ビタミンやタンパク質などの栄養素を損なわず、野菜のシャキシャキ感などの食感を保持することができる。

日本に1台しかないシステム
新システム導入によって、一般的な総菜品と比較しても高い品質を持たせることができるうえ、冷蔵で45日品質を落とさず長期保存できる特徴がある。そのため、近年ひんぱんに起こる災害時に対応できる防災備蓄食品をはじめ、各地域にある農産物を加工し、土産用の特産品としての活用も視野に入れる。
また食材の長期保存ができることで、食品ロス問題への対策の期待が高まっている。
120人を収容できる研修センターや、商品の企画・開発や試食ができるキッチンなども備えている。工場見学も随時受け付けており、産地関係者や観光関係者の団体受け入れも可能だ。

研修センター

エントランスロビー
新設したセンターによって、同社ではこれまで以上に社会貢献や地域活性化に努めていく方針。またグループである地域活性化研究所を通じて、地域の農産物の新しい流通のカタチを支援していく構想も持っている。
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