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人員不足 会社として「宝」を育てる

年末年始の出入りの激しかった観光客の数もピタッと止まり、従業員も気が緩みがちですが、旅館ホテルとしてはあまりゆっくりとはしていられません。お正月の雰囲気からすぐに新年、そして早春に合わせた装いに館内も料理も変えていかなければなりません。また、忙しかった年末年始の反省を生かして、修正・指導をしていくことがとても重要です。

昨年ようやくコロナの終息傾向、対策の緩和などがあり、従業員の動きやサービスの仕方を変更していった旅館ホテルも多々ありました。やはり「人員不足」は変わらぬ課題のようですが、人の補充の代わりに機械化を進めたり、ロボットがお皿を片付けたりしているところもあります。ただ、実際は機械のメンテナンスで丸2日間工場を止めてしまったり、中途半端な作業しかできないロボットのフォローにいらない人員を要したり、なかなかうまくいかないようです。

私のところにも、人の確保を求めるお声を多くいただいております。

働く人間を紹介する上で、その就業場所の環境やどんな人が働いているのかについても詳しく聞かせていただく機会が多いのですが、「人員が足りない」というよりも「欲する人材が足りない」のが現状のようです。今働いている人の技術、能力、意識の不足というのが一番の問題になっているのです。つまり、本来ある程度のスキルを身につけたものが5人いれば回る部署であっても「10人いても回らない」と嘆く職場が多々見受けられるのです。

従業員の教育は、上層部や会社からしてもつい現場に任せてしまいがちで、しっかりと目の当たりにすることが少ないのですが、ここでしっかりと教育していくことが人件費の削減にもつながるのです。

コロナによりきつい就業状態になった人もいれば、以前よりもしっかりと休みをもらえ向上心が消えたまま何となく働いて残っている人もいるでしょう。「人は宝」ですが、会社としてそれぞれを成長させてこそが「宝」です…

(大田忠道=料理人集団「天地の会」代表)

(トラベルニュースat 2023年2月10日号)

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