視覚障害者が怖い!って感じる時
視覚障害といっても障害の程度や見え方も様々です。これまでもお話ししてきたように、視覚障害=見えない人と決めつけてはいけません。
先日、視覚障害のある方々と意見交換をする機会がありました。その際、一番怖い思いをするのは「声かけもなく突然に腕をつかまれ、引っ張られることです」と話してくださいました。もちろん、悪気があってしていることではなく、親切心であることは十分にわかっています。だから結局最後は「ありがとうございます」と伝えて別れてしまう、これでいいのか? もっとお互いに笑顔になれる方法があるはずだとモヤモヤしてしまうそうです。
確かに急に腕を引っ張られることで、視覚障害者が驚いてしまい、転倒につながる事故を聞いたことがあります。やはりトントンと肩を叩いたり、「手伝いましょうか?」とまずは声をかけてもらいたい。声をかけてくださる気持ちが何より嬉しいと話されていました。
次は、嬉しいお手伝いのエピソードです。
電車やバスを利用する時、声をかけてくださる方はとても多いそうですが、何としても座らせてあげなきゃ、と頑張ってくださるそうです。「出入り口から遠く離れてしまったなぁ、と感じながら譲られた席に着いた時は、ちょっと焦りますね…
(喜山光子=公益財団法人日本ケアフィット共育機構)
(トラベルニュースat 2023年6月10日号)
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