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従業員 人を大切にする下田の宿

今年の夏は、ちょうどお盆の最中に台風に見舞われ、日本全国大きな打撃を受けておりましたね。ニュースでは、新幹線の停止が大きく取り上げられ、その後の遅延状態についても紙面を賑わせておりました。

電車や新幹線に乗る機会はとても多いのですが、職員の人数によって開放する改札の数を調整でき、行き交う人が大行列になっていても切符売り場には対応できる人が2人だけ、なんていう駅もよく目にします。どこも必要な人員数が用意できていないのが実情なのでしょうか。

旅館ホテルは特に、お客様に来ていただいてこそ一定の労働量が確保されます。フロントなどは最低限の人員がつねに必要ですが、料理人はお客様が一人も入らなければ仕事もないに等しくなります。コロナ禍には、こういう葛藤を抱えながら従業員を抱えていたところも多々あったことでしょう。

従業員を守り確保していた旅館ホテルも、少し暇になると従業員が勝手に外でアルバイトをしてきて本来の仕事に支障が出てしまうことがあるようです。休みや仕事後に夜中までアルバイトをし、次の日に眠そうに仕事に来ても、しっかりと業務に取り組めていないのでしょう。これでは本当の意味で従業員を守っているとは言えません。ただ、これを各旅館ホテルがすべて補うのは難しい問題です。閑散期でも随時取り組める仕事を割り振れるようなまちぐるみの取り組みや、県でのネットワーク、業界間での人員確保の取り組みができるようなシステムを作ることができないものかと思います。

先日は、静岡県下田の薫風温泉ホテル(伊豆薫風)にお伺いさせていただきました。恵まれた立地を大きく生かしたリフォームを考え、リニューアルオープンされていました。さすがの立地で客室からの眺めは最高でしたが、このリニューアル工事に伴っては建築会社と大変な話し合いがあったようで、お話をさせていただくとオーナーの苦労を強く感じとれました…

(大田忠道=料理人集団「天地の会」代表)

(トラベルニュースat 2023年9月10日号)

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