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働き場のあり方 従業員の芽をつぶすな

昨今、最近では10月からパート時給の最低賃金を上げることが決定しました。

賃金が上がることだけをみれば良いことですが、ただこれをするだけでは経済としてうまく回りません。扶養枠で働く人は、これ下でよりも労働時間を見直す必要が出てくるでしょう。扶養枠外の人でも、少し上がったからといって税金も一緒にとられていっては、手元に残るものはほぼ変わらない場合もあります。会社側、労働者側どちらをとっても、これまでの取り組みから見直していかなければいけないことがたくさんあるわけです。こういう場合、面倒のないように労働者を切り捨ててしまう企業が多いのではないでしょうか。働く人に寄り添った考えを持った対応をしてほしいものです。

夏から秋にかけ全国の技能士大会への取り組みがあり、それに伴う用意や開催への対応、参加者の方々とも関わることもあり、日本の技能者について考える機会がたくさんあります。

日本料理は人手不足が続き、本来持っている繊細な技術や料理に対する考え方を継承していく料理人というのが本当に少なくなりました。

今実際に旅館やホテルで働いている料理人も、やる気のある技術を持った料理人というのはどれくらいいるのでしょう。全国に出向いて現場を見ていても、魚もさばけない料理人、袋からでき上がったものを取り出して並べるだけの料理人がたくさんいます。昔は出汁をひいた昆布もその後には刻んで料理に使用していましたが、今は躊躇なく捨てているところばかりです。

料理長もパソコン前に座り込んで、料理の出来上がりも知らない外国人の従業員に切ったり入れたりの指示だけをしていました…

(大田忠道=料理人集団「天地の会」代表)

(トラベルニュースat 2025年10月10日号)

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