ラグジュアリーを味わう コンラッド大阪
足掛け3年に及ぶ新型コロナによって、ホテルへの出入りが少なくなった。規制緩和により最近でこそ人出が多くなってきたが、それまでは閑散としていた。感染症対策でホテル全体に緊張感があり、利用客も少ないとあれば、寂しくなるのも当然のことであろう。
だが、もっとも寂しいと思うのが、憧れの場であり、楽しみの場、華やかな雰囲気で気持ちをワクワクさせてくれるはずのホテル自身に元気がない。イベントも少ないしレストランにも活気がない。コロナ禍のこんな時だからこそ、ラグジュアリーな雰囲気の中に身を置きたい、と思う人は多いのではないだろうか。
そのような中、“さすが世界のラグジュアリーホテル”と改めて感動したのが「コンラッド大阪」だ。大阪市北区中之島の高層ビルの33―40階に入居。大阪市の中心、中之島の眺望を一手に取り込んだ最高のロケーションが最大の売り。
開業はコロナ前の2017年6月9日。40階にロビーやフロント、レストランなどを配置し、エントランスからエレベーターに乗りロビーに降り立った途端、目の前に広がる大阪の眺望。その時点で利用客の心をわしづかみにし、それ以降の経験はすべて“最高”。思わず“ブラボー!”と叫んでしまいそうなのだ。
客室は真紅の漆の円形のバスタブが特徴のスイートルームなど164室を配置している。スタイリッシュで和のテイストを盛り込んだ居心地の良い客室で、1泊約7万―8万円から。
昨年12月26日よりホテル40階の「40スカイバー&ラウンジ」でチョコレートと、ストロベリーのマリアージュを楽しむストロベリーアフタヌーンティの提供を開始。今年1月13日にお邪魔した。
開放的なラウンジではライブ演奏があり、久しぶりに気分が高揚。テーブルの上にアフタヌーンティーとともに楽しめる紅茶の葉の見本が置いてある。葉や香りを事前に味わって、今飲みたい紅茶をオーダーできるという案配だ。
いよいよ真打登場。アフタヌーンティーが運ばれてきた。三段のアフタヌーンティスタンドが一般的だが、ここは違う。ホテルの象徴的な場所である40階から39階に通じるホワイトの螺旋階段をイメージしたスタンドに、ストロベリーパッションフルーツケーキやストロベリーガナッシュオレンジメレンゲタルト、ストロベリープラリネチョコレートムースなどのスイーツをはじめスコーンなどがカラフルな色合いで並んでいる。そして別の皿にはコンラッドの「C」の焼き印が入ったホットサンドもあり、ボリューム満点だ…
(井村日登美=ホテルジャーナリスト)
(トラベルニュースat 2023年1月25日号)
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