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ブランシエラ石舞台テラス 古代ロマンに包まれた宿

宿は立地だというが、古墳のそばにある宿は全国でどれほどあろうか。日本の歴史の始まりともいえる古墳、奈良県明日香村の石舞台古墳。7世紀前半の蘇我馬子の墓と言われている。その古墳を目の前にした宿が今夏オープンした。

レストラン併設型の宿泊施設「ブランシエラ石舞台テラス」がそれだ。同地で約40年にわたり営業してきた「レストランあすか野」の跡地に整備。レストランは一般も利用できるという複合型宿泊施設である。

長谷工コーポレーションと明日香村、一般財団法人明日香村地域振興公社との官民連携により古民家等再活用事業で、今回が第2弾。事業運営は長谷工ヴィレッジライフ(東京都)、施設運営はホロニック(神戸市)が担当。長谷工コーポレーションは古民家再活用事業に力を入れており「ブランシエラ」は同社開発のホテルブランド。第1号は築約150年の農家形式の町家を活用した1棟貸しの宿「ブランシエラヴィラ明日香」。

石舞台テラスは敷地面積約816平方㍍。延床面積約455平方㍍。1階にテラス付きレストラン、ライブラリー、ショップなどを備え、2階に客室5室を整備した。

客室は広さ約31―54平方㍍。全室ハンモックを備えたテラス付きのリゾートタイプ。うち3室はロフト付で3―4名収容。グループやファミリーで楽しむには最適といえよう。

レストランは店内62席、テラス12席。夕食は地元産品を中心にした食材を使用。大和牛、大和肉鶏、大和ポークの特徴をいかした調理方法で食べ比べできる。朝食は県産の米を炊き上げ、それにあうおかずを用意。素朴ながらも味わい深い和食と、地元に徹底的にこだわった食を提供する。

ランチも営業しており、メニューは次の通り。石舞台カレー(コロッケ付)1870円▽石舞台定食(コロッケ・唐揚げ)1650円▽季節のスパイスカレー1870円▽ビーフカレー1320円▽黒毛和種大和牛ローストビーフ丼2500円もある。このほかテイクアウトメニュー、カフェ営業でも軽食を用意している。基本的に土日祝営業としており、ディナーも宿泊客のみとしている。今後は一般対応も検討しているとのこと。

周辺にこれといった飲食施設がない石舞台古墳。少しは華やかな雰囲気になることには違いない。

宿では、宿泊客が滞在中気持ちよく過ごせるように…

(井村日登美=ホテルジャーナリスト)

(トラベルニュースat 2025年11月25日号)

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