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人気を呼ぶ日本発着クルーズ

外国籍のクルーズ客船の日本発着クルーズが急増しており、中国発着の日本クルーズでの来航数が減少しているのを穴埋めしてくれています。

ここ10年余り、中国発着のクルーズの目的地は日本が中心で、短いクルーズが中心なので中国から近い九州や沖縄の港にたくさんの船がやってきていました。しかし、昨年来の日中政府の間のごたごたもあり、中国発着のクルーズの行先が韓国などにシフトしています。ただし、このせいだけではありません。実はコロナ禍前から、欧米船主の中国離れが始まっていました。それは政府主導でクルーズの販売の規制があったり、中国の旅行社が安値販売をして船主がクルーズの質が保てないと判断したりした結果だといいます。また中国政府の主導で中国に合弁会社を設立した欧米のクルーズ会社の中にも撤退が相次ぎました。こうして中国頼みの日本のクルーズ誘致にも暗雲が立ち込めてきていました。日本のクルーズマーケットは30万人の大台をようやく超えたところでしたが、中国は250万人にまで達していました。

しかし、これに救世主が現われました。それ欧米国籍の船の日本発着クルーズの急増です。これまでも「ダイヤモンド・プリンセス」と「MSCベリッシマ」の2隻がほぼ年間を通じた日本発着クルーズを行ってきましたが、この他にも続々と日本発着クルーズを行う船が現われたのです。この結果、国土交通省の発表によると、2025年に日本の港に寄港したクルーズ客船の延べ数は前年比1・3倍の3117回となり、このうち76%あまりを外国籍船が占めました。

外国籍船は、日本国内だけのクルーズを行うことができません。カボタージュ規制と呼ばれる法律で、国内間だけの人や貨物の輸送が禁じられているためです。このため日本発着の日本クルーズとは言え、クルーズ中に少なくても1カ所は外国の港に寄らなくてはならず、パスポートの必要な海外旅行となるのです…

(池田良穂=大阪府立大学名誉教授・客員教授)

(トラベルニュースat 2026年3月10日号)

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