虎も宿も若い世代に委ねる時
阪神タイガースが今年はペナント終盤まで頑張っています。そんな話題も20年に一度。お赦しください。
私事で恐縮ですが、愚息が今でも言っているのは、唯一父親から受け継いだのは(洗脳とも言いますが)タイガース愛だったと言っています。それしか残せない親でも、それが残せれば、また代々受け継がれていくはずです。頑張れ、阪神タイガース!
という話題はさておき、秋になると大学のゼミに新入ゼミ生が入ってきます。
今受け持っている中で、旅館のご子息、ご令嬢も3人。いずれの旅館も存じ上げていますが、私がいろいろと教わったのはお祖父さま世代なので、時代の流れを感じます。
彼らのやりたいことは、アウトドアビジネスであったり、新しい世代に受けるような旅館であったり、昔とはまるで違う発想で頼もしく思います。
また、先日ある秘湯の宿に出かけた時、玄関で出迎えてくれたのは、社長と一人の仲居さん。仲居さんは大学生アルバイトで、私の授業を春に受講していたそう。旅館で育ったわけではないけれど、いずれ女将になり旅館を経営してみたいという思いからアルバイトをしていたところで、私が泊まることを知り、接客係に名乗りでてくれたようなのです。授業はすべてオンラインでしたので会うのは初めてですが、そんなことをうかがうと教師冥利に尽きます。
大学の授業の期末レポートでは、自分が指定する旅館の事業を刷新すると仮定して、コンセプト決めから数値計画までを立てさせます…
(井門隆夫=高崎経済大学地域政策学部観光政策学科教授)
(トラベルニュースat 2021年9月25日号)
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