会員全員で協会運営
中小旅行会社で組織する、ある旅行業団体は組織内に3つの委員会を設け、会員は必ずいずれかの委員会に所属し会運営に携るという、ユニークな方式を採っている。その委員会は固定的なものでなく、一定の成果を上げれば発展的に解消。新たな委員会もしくは部会を設けて、時流に即した活動を展開する。
旅行業団体の長は「役員だけで運営する時代ではない。国内だけでなく世界のOTA(オンライン・トラベル・エージェント)が旅行業界を席捲する厳しい環境下で、小さな旅行業団体に入っているメリットは何かと人任せに関わってもらっていては困る。会員自らが会のメリットを見出し、共栄していこうと心意気がないと会運営はできない」と言い切る。
この旅行業団体のように、会員自らが加入のメリットを見出すために会運営に携るという団体は多くはないとは思う。この団体の会員は50社ほどなので「小さい所帯だからできる運営だ」と、一蹴する人もいるかもしれない。
しかしながら、会員一人ひとりが当事者として組織を運営していく体制をつくることは、規模の大小に関わらずできることだ思う。そのことが結果として、会員のための組織運営にもつながっていくことだと改めて感じた。
(トラベルニュースat 19年7月25日号)
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