Go Toは中小潰しか
Go Toトラベルキャンペーンで支援の対象外となった職場旅行。地域密着の旅行会社にとって得意とする分野が除外されたとあって、中小旅行会社から悲鳴があがっている。「旅行業界団体のトップがGoToトラベルキャンペーンの旗振り役で、旅行会社が有利の施策のようにマスコミは報道するがとんでもない。大手旅行会社やオンライントラベルエージェントはともかく、中小旅行会社にとって恩恵を受けるものは少ない」。
さらに「地方自治体から助成を受けている町内会や老人会などの組織は、いわゆる税金が投入されているため、キャンペーンの支援を受けることはできない」といった話も漏れ伝わる。こうなってくると中小旅行会社は手足をもがれた形で「コロナ禍という荒波の中を泳ぎ切れ、と言われているのと同じだ」と憤る。
旅館ホテルの案内所も2年前に「旅行サービス手配業」という登録制になり、存在がようやく国に認められたが、Go Toトラベル中止などでは存在感が皆無で、支援する姿形はまったく見えてこない。さらなる苦境を強いられている。
こうなってくるとGoToトラベルは、観光業界の中小零細企業を「淘汰」し「潰す」施策なのか、と訝ってしまう。それが現政権の掲げる「生産性の向上」だと悲しい。
(トラベルニュースat 21年1月25日号)
- 百年先を見る道後温泉(24/07/26)
- 宿泊税は地域のために(24/07/11)
- 危険な大手の仕事ぶり(24/06/25)
- 総会にチーム力を見る(24/06/12)
- 観光ゴーストタウン(24/05/27)
- 「深化」する東尋坊(24/05/13)
- 発地と着地の新たな連携(24/04/26)