楽しく読めて ときどき役に立つ観光・旅行専門紙「トラベルニュースat」

ないものはないの意味

23/10/11

ないものはない―。ある離島の町が地域を活性化するキャッチフレーズに使っているのでご存じの方も多いと思う。先日会った別の町の首長が「この言葉をどう捉えるかどうかで、これからの地域のあり方は大きく変わってきます」と言っておられたことが印象的で、「ないものはない」の意味を改めて考えてみた。

この言葉には「ないのだから仕方がない」と「すべてがある」の2つの意味がある。前者は「絶対にできないというように、できないことを強く否定する表現で、他にする方法がない、どうしようもないという気持ちを含む」のだが、後者は「ない、ものはないので、ここにはなんでもある」とまったく違う意味になってくる。要は物事を後ろ向き、前向きのどちらで捉えるかで「ないものはない」は大きく変わってくるということだ。前述の首長の発言はどちらを選ぶかによって、地域のあり方が変わるということだろう。

「ないものはない」を前向きに捉えるためには、ものがそろっていることではなく、知恵次第で何とでもなるというモチベーションを持てるかどうかにかかってくる。そのモチベーションを高めるには、事の大小を問わずつねに挑戦することだ。一つの成功事例ではなく、数多くの挑戦事例を持っている地域が人をひきつける光を放っている―。

(トラベルニュースat 23年10月10日号)

この記事をシェアする
購読申し込み
今読まれているニュース
地旅
今すぐにでも出たくなる旅 最新
海と生き海を守る三重鳥羽の旅

鳥羽市の基幹産業である漁業、観光業が連携を図り、漁業者と観光事業者が抱える課題を出し合って...

蒙古襲来750年・歴史とロマンを感じる長崎県壱岐・松浦

時は鎌倉、大陸から元が日本へ侵攻した一度目の蒙古襲来(元寇:文永の役)から今年で750年。...

個性全開、輝き増す山陰紀行・島根鳥取西部編

島根県では美肌県を前面に、2023年に高視聴率を記録したテレビドラマ「VIVANT」のロケ...

トラベルニュース社の出版物
トラベルニュースat

観光・旅行業界の今に迫る面白くてときどき役に立つ専門紙。月2回発行

大阪案内所要覧

旅行業務必携。大阪にある全国の出先案内所収録。19年版発売中!

旅行業者さく引

セールス必携。近畿エリア全登録旅行業者を掲載。22年版発売中!

夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ