万博会場で示した決意
全国旅館ホテルの若手経営者が旅の魅力を発信する観光業の総合イベント「宿フェス」。全旅連青年部主催で毎年2月に東京ビッグサイトで開催してきたが、1面にも記載した通り9月20日、大阪・関西万博会場内のエキスポアリーナ「Matsuri」で開かれた。
万博開催に至った経緯を青年部の塚島英太部長は「海外から多くの来訪者がある万博に観光の基幹産業である宿泊観光業界に何の声掛けがなかったことに危機感を持ち、それなら青年部自らが動き『宿フェス』を開催しようと決断。紆余曲折があったものの『開催できた瞬間が成功』と位置づけて進めました」と話す。
直前の宿フェスが2月に開催されたばかりだが、日本の基幹産業を担っていると自負する中で、日本の魅力を世界に発信する万博に宿泊業がノータッチだったことへの反発が万博開催の原動力だったのだろう。短期間で開催に漕ぎつけた青年部の熱意と突破力に敬意を示したい。
この日の万博来場者数は関係者を含めて23万人を超えた。そのうちの何人が宿フェスに足を運んだかは現在のところ不明だが、今回のテーマだった「温泉文化」と観光宿泊産業を日本の基幹産業として可能性があることを示せたことは、青年部の歴史に足跡を残したことは間違いないだろう。
(トラベルニュースat 25年9月25日号)
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