地域をカイゼンする
今号の下呂温泉特集で紹介している「カイゼン(改善)」はトヨタ自動車が提唱した、ムダの排除と効率化を通して生産性、品質を向上させる活動のこと。その特徴は現場の従業員が主体となって課題を発見し改善策を考えて実行することだ。従業員自らが7つのムダとされる加工、在庫、不良・手直し、手持ち、作りすぎ、動作、運搬といった業務を主体的に見直し、不要なもの見つけて排除することで、より価値の高い作業を行い、生産性、品質、安全性を向上させることを目的としている。
製造業だけでなく様々な業界で活用されており、下呂温泉では旅館だけでなく、地域の事業者が一体となって取り組み、温泉街全体で観光客の満足度の高めようという取り組みに昇華している。人手不足などから旅館業界では効率化が進められているが、効率化が先行し、それに伴うサービスが提供できていない旅館が目立つようになっている。高付加価値化の助成でハードは良くなったものの、人を介したサービスが低下している点を指摘する声は少なくない。カイゼンの取り組みは、ムダをなくして生じた作業時間の短縮を顧客へのサービスに転化しようというものだ。下呂温泉で取り組むカイゼンによる地域全体の質とサービス向上が顧客満足につながっていくのかを見守りたい。
(トラベルニュースat 25年8月25日号)
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