ANTAが総会 二階会長が辞意表明(1) 後任は「しかるべき人」
一般社団法人全国旅行業協会(ANTA)の二階俊博会長が6月27日に東京都千代田区の都市センターホテルで開かれた第60回定時総会で会長職の辞意を表明した。二階会長は「当協会がますます栄えるよう、側面からの協力は惜しみません」と話し、後任については「しかるべき人にお願いしたい」とした。任期はあと1年あまり残っており、辞任時期については明言しなかった。総会では、2024年度事業計画や収支予算を承認したほか、東海地方支部長連会議長で愛知県支部の大野静雄支部長を理事に補充選任した。
「業界全体をリードする気概が必要」
総会冒頭のあいさつで二階会長は「観光は、我が国の成長戦略の柱で地方創生の切り札です。その中核を担うANTA会員は業界全体をリードする気概が必要です。5400の会員が互いに手を取り合い、観光産業が地域の発展に寄与できるよう一つの時代、歴史をつくる気概を持ってがんばりましょう」と呼びかけた。
また、25年1月28日に開催する国内観光活性化フォーラムin東京については「小池知事としっかり協力し合って、島しょ部など隠れた東京の魅力を伝えていきたい」などと語った。
来賓として出席した観光庁の高橋一郎長官は「地方部の魅力は限りがない。まだまだこんなものではありません。地方部にこそ内外の観光客を誘客していかなければなりません」とし、観光庁が長年にわたって旗を振る着地型旅行の推進について「ANTA会員の皆様方が地域の関係者と長く深い付き合いをされ、地域を熟知している。海外のOTAにはなし得ないものです。DMOなどと連携し、地域の磨き上げの先頭に立っていただきたい。地域の旅行会社でなくてはなし得ない役割を果たしていただくことを心より願っています。志が高い観光に携わっている人たち、観光地をつなぎ束ねて大きな花を咲かせたい。どうかお力添えをお願いしたい」と熱く語りかけた。
(トラベルニュースat 2024年7月10日号)
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