若者の心をつかむ 星野リゾート定例発表会(2) 「界」「BEB5」若年利用へ施策
年齢で利用しやすいプラン 過ごし方の提案に独自性
国内外に38施設を運営するなかで、新規施設の展開や滞在プランをいくつか紹介すると、まずは主要4ブランドの1つ「界」。客室数50室未満の高級温泉旅館ブランドとして全国15カ所に展開している。今後は出店ペースを早めつつ、数年で30施設まで増やす。4月1日には「星野リゾート界津軽」がリニューアルオープンし、全客室がご当地部屋の「津軽こぎんの間」に生まれ変わった。最大60%の割引料金で若者の界宿泊を後押しするプランも、情報発信をSNSなどに広げるなどして引き続き行う。20代限定で1泊2食1万9千円。それなりの価格だが13年以降、これまでに1万5千人が利用した。
同じく若者を向いたホテル「星野リゾート BEB5(ベブファイブ)軽井沢」を2月5日にオープン。「仲間とルーズに過ごすホテル」がコンセプトで、新ブランドとしての展開も視野に入れる。「35歳以下エコひいきプラン」は、宿泊者全員が35歳以下だと1室1万6千円で利用できる。

若者をターゲットに今年2月にオープンした
BEB5軽井沢のパブリックスペース
新たなエリアへの出店は沖縄本島と奈良県。20年春に沖縄県読谷町に「星のや沖縄」を開業する。100室で1室8―30万円の宿泊料金を予定している。沖縄県へは「星のや竹富島」に次いで2軒目の出店。奈良県では旧奈良監獄の建物を活用した「上質な宿泊施設」の21年の開業を目指す。
一方、滞在プランでは6―7月にかけて梅雨を楽しめる企画に力を入れる。リゾナーレ八ヶ岳や界出雲、軽井沢の商業施設ハルニレテラスで、空を見上げたくなるアンブレライベントを行う。星のや富士では、雨をポジティブに楽しむ「雨グランピング」を提供する。通常、キャンプの泣きどころの雨、キャンプ設営や撤収は難儀だけど、テントで聞く雨音、雨宿りで湿った森の景色を見たり、食事をするのが楽しいのは本当のこと。
(トラベルニュースat 19年5月10日号)
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