Wサミットが成功裡に わかやま12湯と夕陽と語らいの宿ネット(1) 温泉の魅力語る/わかやま12湯サミットin南紀白浜温泉
トラベルニュース社が事務局を担う2団体がこのほどサミットを相次いで開いた。夕陽と語らいの宿ネットワーク(岸本一郎会長)の「全国夕陽サミット」とわかやま12湯推進協議会(青木査稚子会長)の「わかやま12湯サミット」の2つ。前者は「SDGsと夕陽」、後者は「和歌山の温泉の魅力を大いに語る」をテーマに掲げて講演やパネルディスカッションが行われ、いずれも盛況だった。
和歌山県には温泉がある 南紀白浜温泉宣言を採択
第3回「わかやま12湯サミットin南紀白浜温泉」は10月4日、白浜町のホテルシーモアで開催された。良質な温泉が点在する和歌山県をアピールすることが目的で、来賓として参議院議員の鶴保庸介議員や和歌山県議会の三栖拓哉議員、和歌山県観光振興課の林正尚課長、白浜町の井澗(いたに)誠町長、アニメ・新世紀エヴァンゲリオンの主題歌「残酷な天使のテーゼ」などで知られる作詞家の及川眠子さんらが出席した。
和歌山県の岸本周平知事はビデオメッセージを寄せ、温泉と地域振興に結びつけた取り組みにエールを送り、鶴保議員は「今、日本の温泉文化がユネスコ無形文化遺産に登録してもらおうと働きかけています。そういったなかでの12湯の取り組みは時代にマッチしている」と称えた。
主催のわかやま12湯推進協議会の青木会長は「過去2回はコロナ禍で自粛しながらの開催でした。今回、やっと私たちが思い描いていたサミットを開くことができ感慨無量です。来年の熊野古道世界遺産登録20周年、25年の大阪・関西万博に向かい、温泉や和歌山県にしかない観光素材、地元でしか味わえない体験・食をアピールし、多くの人たちに和歌山県へ足を運んでいただけるよう努めていきます」。
サミットではまず、南紀白浜観光協会の藤田正夫会長が「南紀白浜温泉の歴史と現状」をテーマに講演。藤田会長は日本書記が書かれた時代から白浜温泉は登場し、歴代の天皇が来訪していた歴史を紹介し「古代から湯治文化が白浜にあった」と伝え、白浜温泉の変遷を貴重な画像を通して詳述した。
徳島県三好市の旅館ホテルなどで組織する「大歩危・祖谷いってみる会」の植田佳宏会長が「世界に通用する観光地づくり~徳島県大歩危・祖谷温泉郷の挑戦」をテーマに話した。宿から地域、官民、広域へと連携を深めたことが観光客増につながったと話し「和歌山・徳島両県は地形や地名などの類似点が多い。連携して観光振興ができれば」と提案した。
パネルディスカッションは「“和歌女将”らがわかやま12湯を自画自賛」と銘打って、“和歌女将“らが他の温泉地の魅力を紹介。出席者から和歌山の温泉に対する感想をもとにディスカッションを繰り広げた。
最後に“和歌女将”でもある沼田弘美さん(紀州・白浜温泉むさし)が「和歌山県の温泉のゲートウェイとしての重責を担い、周辺観光地へ誘(いざな)う温泉地になる」とする南紀白浜温泉宣言を朗読し採択された。
(トラベルニュースat 2023年10月10日号)
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